とりとめのない雑記

雑記。に遠く及ばない何か。

漫画

「バララッシュ」 福島聡 著

アニメ制作を通じた青春群像劇で、「映像研には手を出すな!」がポップかつテイストフルなオタクの夢の名作だとしたら、「バララッシュ」はトラディショナルでビタースイートなオタクの夢の名作です。 誌面で連載を追ってた方も、最終巻だけでも購入してほし…

「セス・アイボリーの21日」  星野之宣 著

最近漫画は縦読み(ネット漫画系)か横読み(書籍系)か考えていて、ふと圧倒的密度の本作を思い出し、久々に再読しました。5分で読めるボリュームですし。 うん。今の段階では横読みの表現力に軍配ですね。 ネット漫画の縦読みではまだまだ表現できない密…

「ナツノクモ」  篠房六郎 著

先見性は充分ありました(2003年~2007年掲載作品)。 近未来ネットゲームのアバターを纏ったカウンセリングという設定や、魅力的な登場人物達のアイデンティティを求める群像劇は、現代でリメイクしてほしい作品です。 最終巻末に「描き残したことは色々あ…

「辺獄のシュヴェスタ」  竹良実 著

コロナが計画された疫病だとしたら? そんな妄想をするうちに「辺獄のシュヴェスタ」を思い出しました。 再読。何度読んでも見事なプロット。 全6巻(32話)と手軽に読めるものの、重厚な内容と展開。 未読の方にはぜひ薦めたい漫画の一つ。 残酷描写が~…

「うみそらかぜに花2」  大石まさる 著

本日発売! アマゾンから届きました。 2冊入っていました。 予約注文ダブってしておりました。 大石まさるさんの著作好きだからいいですけど‥‥。 持っていたこと忘れて書店でダブリ買いをしたことも過去ありましたが、ネットショッピングでは初めて。自分が…

「手指の鬼」  鏡ハルカ 著

短編漫画の真髄。 絵で語る漫画ならではの名作。 昨年発売のアフタヌーン四季賞で拝読しましたが、最近コミックDAYSでもUP(無料)されたので再読。 せつない話ですが、やっぱりよかった。 それと恥ずかしながら今回の再読で気がついたのですが、勝部と捨の…

「暴虐外道無法地帯ガガガガ」山下ユタカ 著

作中の1日を、紆余曲折の上10年かけて完結させた大傑作。 ただ何というか。 作品紹介文が『伝説のハードコア・バイオレンス』とか『唯一無比のハードコア・バイオレンス』とか『圧倒的ハードコア・バイオレンス』とか‥‥本質はそこじゃないでしょうと。 確かに…

「人魚川の点景」   詩野うら 著

主人公曰く「きっと学校に近いとかそんな理由」で、近所のゴミだらけの汚い川に放流された稚魚の人魚が、川に捨てられていたフラスコの中に入り込んで成長してしまい抜け出せなくなってしまった。それを見つけてしまった主人公達のもやもやと小さな一歩の話…

マイボーイ 木村紺 著 

木村紺さんの漫画「マイボーイ」は前作「からん」と同様の格闘技を中心とした青春群像劇です。 4巻のボリュームが異様に厚く打ち切りっぽい終わり方でしたが、全体的に上手くまとまっており、最終巻の20話までの間で主題と思われるテーマを丁寧に描き切って…

釣りキチ三平  あえて釣らないということ

CAがマナー講師を始めると、ヘンテコなマナーができると言います。 でも世界は総じて良い方向に向かってると思います。 煙草やゴミへのマナーがそうですね。 現在の尺度で過去を裁こうとは思いませんが、昭和は凄かった。 昭和の電車や飛行機に灰皿があった…

Small man Big mouth つまらん男の大口たたき

月間漫画雑誌アフタヌーンの四季賞が好きでした。 四季賞への投稿作を雛形に本誌連載になる作品も多く、読者はアマチュアからプロへの羽化の瞬間に立ち会える醍醐味がありました。 私的・内向的な投稿作品や、荒削りだが勢いを感じる投稿作品の作者が、同誌…